【全国五つ星の手土産】九州・沖縄 > 大分県
甘露柚煉[橘柚庵古後老舗]
【かんろゆねり】

わび茶の世界から生まれた
柚子の風味豊かなお菓子
![甘露柚煉[橘柚庵古後老舗]](../img/d054/temiyage352.jpg)
明治元年(1868)、儒学者広瀬淡窓の門下生だった古後精策が創業。古後精策は、書画や茶道を嗜み、客には自ら柚子を炊いてふるまったという趣味人だった。彼が作ったお茶請けが、甘露柚煉の名で130年の間代々伝えられてきた、この店の代表銘菓だ。
その甘露柚煉とは、熟したやわらかい柚子の実の中皮だけを使い、砂糖を加えて練り上げたもの。黄金色に輝く、柚子の豊潤な香りと爽やかな甘みが凝縮された逸品だ。このまま食べるのはもったいないような、何かに挟んで食べたいような気がする。そんな思いを見越してなのか、もち米から作った薄種にこの柚煉を裏ごししたものを挟んだ姉妹品、雪月花も販売されている。薄種は3色あり、白は雪に、淡青色は月に、淡紅色は花に見立てられている。創業当時から作られているというこの2品、心して味わいたい一品である。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「全国五つ星の手土産」 JLogosID : 14071951 |