【全国五つ星の手土産】四国 > 愛媛県
てんやわんやの善助餅[浜田三島堂]
【てんやわんやのぜんすけもち】

獅子文六の有名小説にも登場する
つぶ餡入りのやわらかい餅
![てんやわんやの善助餅[浜田三島堂]](../img/d054/temiyage314.jpg)
宇和島ゆかりの作家、獅子文六の小説『てんやわんや』には、越智善助というユニークな人物が登場する。この善助さん、実在したということで、彼が一度に51個も平らげたという伝説の餅が、この浜田三島堂の餅だ。「喰ひたる餅の数五十、おまけでおさめにもう一つ」という表現に、この餅の後引くおいしさが垣間見えるようだ。
地味な餡入り餅なのだが、羽二重餅のようにやわらかい餅と、甘い小豆のつぶ餡の組み合わせに素朴な魅力がある。小さくて食べやすいこともあり、ついつい手が伸びる。ただし昔は今の3倍ほどの大きさだったというから、善助さんが食べた51個というのは、かなりの量であったはずだ。浜田屋三島堂は宇和島で明治23年(1890)に創業した老舗で、昔ながらの菓子作りを続けている。しっかりと甘みの強いものが多い。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「全国五つ星の手土産」 JLogosID : 14071913 |