【全国五つ星の手土産】四国 > 愛媛県
一六タルト[一六本舗]
【いちろくたると】

生柚子の風味が生きた
藩主考案の松山名菓
![一六タルト[一六本舗]](../img/d054/temiyage308.jpg)
タルトといえば一般に洋風焼き菓子を指すが、松山のタルトは餡入りのロールカステラとでもいうべき和洋折衷菓子。原点は、約350年前に松山藩主松平定行が長崎から持ち帰った、ポルトガル伝来のカステラの中にジャムが入った南蛮菓子タルト。これをヒントに定行が現在のようなタルトを考案したという。明治以降、菓子店にこの技術が伝わり、松山の名産品に。
名店として有名なのが明治16年(1883)創業の一六本舗。店名とともに代表名菓の一六タルトも、創業年の「16」にちなんでの命名だ。このタルト、伝統製法を継ぎつつも独自のこだわりで作り上げた一品。そのこだわりとは、四国特産の生柚子と最高級の白双糖を使用し、小豆の皮を取って餡の口当たりをなめらかに仕上げ、一晩寝かせて餡と生地をなじませる、などなど。一本一本手巻きして、食べやすいようにあらかじめ切り目を入れてある。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「全国五つ星の手土産」 JLogosID : 14071907 |