【全国五つ星の手土産】北海道・東北 > 岩手県
明がらす[竹林堂]
【あけがらす】

クルミとゴマを練り込んだ
不思議な食感が魅力の練菓子
![明がらす[竹林堂]](../img/d054/temiyage32.jpg)
明治3年(1870)秋に遠野で起きた、大農民一揆の鎮圧のために動員された政府兵の兵糧として作られた練菓子が始め。当時は胡桃糖と呼んだが、菓子の中に点在するクルミとゴマの形が夜明けに飛ぶカラスの姿に似ていることから、後に現在の名に。遠野名物として土地の菓子店それぞれが味を競う中、造り酒屋から転身し大正元年(1912)に和菓子作りを始めた竹林堂は、人気店として知られる。
米粉の生地にクルミとゴマを練り込んでじっくり仕上げるこの菓子は、餅とも、しっとりとした落雁ともつかぬ不思議な食感が特徴で、ゴマとクルミの香ばしさが独特な味わいをかもし出す。昔に比べて甘さを控えているのは「時代に合わせお客様により喜ばれるものを」と、日々研鑽を欠かさない結果だ。このほか、ぶどう飴や、遠野物語にちなむ遠野三山ゆべしなど、郷土ゆかりの銘菓も多彩に揃う。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「全国五つ星の手土産」 JLogosID : 14071631 |