【全国五つ星の手土産】中国 > 岡山県
旭川[芭蕉庵]
【あさひがわ】

芭蕉と岡山への賛歌をこめて
地元の知識人たちが作った茶菓子
![旭川[芭蕉庵]](../img/d054/temiyage283.jpg)
武家出身の白神孝男が和菓子修業の後、明治42年(1909)に創業。店名は松尾芭蕉に心酔していたことから付けたと伝わる。その初代が考案したのが旭川。上質の和三盆のやわらかな口当たりと口どけの良さが特徴の、ソフト落雁ともいうべき菓子で、茶会に用いられることも多い。当時の岡山には茶道にふさわしい菓子がなかったことから、多くの地元茶人や文化人の応援を得て完成したという。朝日の赤、朝靄の白、清流の青の三色で、岡山平野を流れる旭川の美しい風景を表現している。
並び称される銘菓が、くれない羊羹。かつて豊臣秀吉が、大名への最高のみやげ品として作らせた紅羊羹を再現したものだ。高価で希少品である備中白小豆のみを使い、透き通るような紅色も美しい。和菓子の文化を今に継承するという目的で作られているだけに、品格の高さは格別。天目羊羹、栗羊羹なども上品な味わいだ。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「全国五つ星の手土産」 JLogosID : 14071882 |