【全国五つ星の手土産】近畿 > 京都府
両判[末富]
【りょうばん】

伝統の京菓子の品格を日常にも
優しい風合いの麩焼き煎餅
![両判[末富]](../img/d054/temiyage226.jpg)
明治26年(1893)創業。100年以上を経てなお、「歴史は浅いですが…」と語らせるのが、京都の老舗のすごいところだ。老舗中の老舗、亀末で修業した初代が独立して始めた末富は、社寺や茶の湯のための菓子などを作り続けてきた。茶の湯の家元と相談して作り上げた干菓子のうすべになどは、まさに京の品と雅を感じさせる名品である。
一方で戦後は一般向け和菓子も創製。店の代表銘菓ともされるのが、麩焼き煎餅の両判。さくっとした上品な味わいが、抹茶にも、紅茶やコーヒーにも合うと好評だ。両判とは大判二つを意味し、濃淡それぞれの焼き色をつけた2種の小判型の煎餅。薄いほうは砂糖醤油、濃いほうは黒砂糖の風味で、優しい甘さは飽きがこない。薄切りの野菜をしのばせた野菜煎餅も人気を集める。玉子煎餅の生地を薄く軽く焼き上げた品の良さは、この店ならではのものだ。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「全国五つ星の手土産」 JLogosID : 14071825 |