【東京五つ星の魚料理】日本料理 > 港区
分とく山
【わけとくやま】
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洗練の先の親しみやすさ、温かさ
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分とく山の料理は、先付から始まってご飯、甘味まで10品ほどの献立の、おまかせ1コースのみ。コースの内容は2週間に一度、それ以外にも仕入れ具合や客の得手不得手などによりそのつど変わる。ここに掲載したのはどれも、総料理長・野崎洋光さんのオリジナルだ。
鮑磯焼きは、丸々1個のアワビに大根おろしをのせて蒸し、肝のソースをかけて焼いた上に海苔をたっぷりのせてある。一年を通して出される分とく山の代表的な一品。伊勢エビの具足煮は、エビのガラで取ったスープに白味噌を混ぜて具の半身を煮て、葛でとろみをつけた料理。蒸し金目の香味だれは、たれの香ばしさが味に深みを持たせる。
時代に合わせながら基本に立ち返る――この姿勢を崩さない野崎さんの料理は、右記の品に限らず、完成されていながらどこか家庭料理風の親しみやすさをまとって温かい。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「東京五つ星の魚料理」 JLogosID : 14071033 |