【旬のうまい魚を知る本】 >
▼神話や伝説の中のワニはサメのこと

サメはわれわれ日本人に古くから親しまれてきたにちがいなく、神話や民話によく登場する。『古事記』中の挿話「因幡の白兎(しろうさぎ)」は、誰でも知っていよう。隠岐(おき)島のウサギがワニをうまくだまして海に並ばせ、その背中をぴょんぴょんと飛んで因幡へ渡ろうとする。あと少しのところまできて、だましたことを口にしてしまい、怒ったワニに皮を剥がれてしまう。ここに登場するワニは、爬虫類のワニではなく、いうまでもなくサメのことだ。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070533 |