【旬のうまい魚を知る本】 >
▼マダカ、メガイ、クロは夏、エゾは冬が旬

アワビは種類によって、味にも歯ごたえにも差がある。知っておきたいのは、マダカアワビ、メガイアワビ、クロアワビ、エゾアワビの4種類。マダカは殻の長さが25センチほどになる大型で身がやわらい。メガイは外見がマダカによく似ているが15~17㎝と小型。身は肌色でやわらかい。クロは身の色が黒くてかたく、いかにも男性的なところからオガイ(雄貝)とも呼ばれる。水分が少なく水揚げ後に目減りしないことから、すし屋でよく使われる。ほら、カウンターで食べるアワビはこりこりしているでしょ。
見た目からメガイをメス、クロをオスとする人もいるが、これはまちがい。アワビは見た目では性別がわからない。エゾは身が黒緑色で、歯ごたえはクロによく似ているが、クロにくらべて小型で細長い。マダカ、メガイ、クロは新潟県以南の日本海と茨城県以南の太平洋に、エゾは北海道と東北の沿岸に生息する。マダカ、メガイ、クロは11月前後の産卵期にそなえてエサをよく食べる夏が旬。エゾは冬に多く漁獲される。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070082 |