マッカーサー②
【まっかーさー】
トレードマークのコーンパイプは、本人のデザイン!
アメリカ軍人マッカーサー元帥。一九四五(昭和二〇)年、日本の敗戦とともに、連合国最高司令官として日本に進駐した。連合国最高司令官といっても行政官としての権限しか持っていなかったが、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の指示を通して日本の非軍事化や民主化などの作戦を遂行し、戦後日本の新しい権力者としてふるまった。そのマッカーサー元帥の写真やイラストには、お決まりのようにサングラス、帽子、口にくわえたパイプが登場する。このうちのパイプは、トウモロコシの芯を使っているので「コーンパイプ」と呼ばれるが、彼が使っていたものは普通のものと比べてタバコ草を入れるボウルの部分が長くて個性的な形をしている。非常に個性的なデザインなのだが、実はこれはマッカーサー元帥本人がデザインしたものなのだ。いまでは骨董品に近い存在となってしまったコーンパイプだが、最盛期は二〇社以上で生産されていたアメリカ南部ミズーリ州の特産品である。彼のコーンパイプは、いまでも「ジェネラル・マッカーサー」という名前でつくり続けられている。一説によれば、彼はタバコを吸う習慣はなく、演出のために所持していたという説もある。そのほかには、アメリカ先住民の間に、戦いを終えたとき「平和のパイプ」といって互いにパイプを吸い合う習慣があったともいわれるが、もしかすると、マッカーサーがコーンパイプにこだわったのは、このことに意味を見出していたのかもしれない。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820835 |