入国審査
【にゅうこくしんさ】
外国のVIPも入国審査場を通っているのか?
外国に行くときに、面倒なのが入国審査だ。普通は長蛇の列に並んで待たなければならない。ところで、専用機から降りてくるVIPたちも同じように入国審査を受けているのだろうか。日本の入国管理局の話によれば、どんなVIPでも必ず入国審査を受けているとのことだ。だが、その方法は一般人と違っている。VIPといっても、特別な待遇を受けられるのは、政府の要人や外国からの国賓、公賓などごく一部の場合で、そういう人たちには「便宜供与」という措置があるという。便宜供与とは、外務省などから入国管理局が依頼を受けて、各国の要人などがスムーズに入国できるようにする措置のこと。基本的には入国審査の手続きは一般人と同じだが、私たちが列に並んで待たされる入国審査官との対面審査が免除されて、パスポートを一括して審査するだけで入国できるようだ。つまり、列に並ぶことはないということだ。では、そのVIPたちは、入国審査のゲートを通らずにどこを通っていくのかというと、通常、乗務員たちが通るクルー用の通路を通って外へ出ることができるのだ。ちなみに、入国審査の便宜供与がなされるほどの人物であれば、パスポートも一般旅券ではない。外交旅券か公用旅券を持っている。二〇〇二(平成一四)年度の場合だと、公用旅券を持っていた人は一般旅券の一一四分の一。長蛇の列に並ばなくてもいいのは、それくらいのVIPたちである。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820665 |