日本酒
【にほんしゅ】
日本酒を初めて口にした西洋人は、ザビエル!?
日本に初めてキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエル。スペインのイエズス会士である。インドやマラッカで積極的な布教活動をしていたが、一五四七年、マラッカで日本人のアンジローに出会ったことがきっかけで日本を訪れることを決意したという。そして、一五四九年にアンジローらと来日し、九州や中国地方を中心に二年あまりにわたって布教をおこなった。このザビエルが、日本酒を初めて口にした西洋人だといわれているのをご存知だろうか。彼自身が酒好きであったかどうかはともかく、キリスト教とともにワインを日本に初めて紹介した人物であることは、ワイン好きの間では有名である。そのザビエルが、逆に日本酒を西欧に紹介したのは当然のことといってもいいだろう。日本の酒に関しての考察として、彼がイエズス会に宛てたこのような手紙が残っているという。「日本人の主食は米である。酒は米からつくるのだが、(つくれる酒の量が)少なくてたいへん高価だ」「日本は、これまで出会った国民のなかで最良で、親切かつ名誉を尊んでいる。日本人は食を節するが、飲酒のこととなるとそれほどでもない」などである。日本人に対してよい感情を持っていたとともに、一緒に酒を酌み交わし、一緒に食事をして日本文化を理解していたことがよく伝わってくる。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820664 |