小便
【しょうべん】
オシッコを外に飛ばさないユニークな便器
読売ウイークリーの調査によると、成人男性の三割近くもが自宅の洋式便器に座って小便を済ませているらしい。しかもそのうち既婚者のほうが未婚者よりも割合が多いというから、日頃トイレ掃除をする奥さんに怒られている男性たちの姿が目に浮かぶ。そもそも、男性が立ってする場合、跳ね返りが便器の外に飛び出しやすいのは当然である。実験では壁まで飛沫が飛んでいる場合もあるという。ここまで様々な分野で利便性が追求された時代に、トイレだけがなかなか解決できないのはどうしてかと思いきや、最近ではオフィスなどでおもしろい工夫のある便器が登場しているようだ。たとえば、日本橋にある三井不動産では、オフィスの男性用便器の中央部分に「ハエ」のマークをつけている。ちょっとした簡単なアイデアだが、このマークがあることで、ついそのマークをマトに狙ってしまうらしい。そこを狙った場合がいちばん外にはねる割合が低いので、ただ何も考えずに用を足すより、はねが上がらずに済むという。また、名古屋市立ほのか小学校では、校長先生のアイデアで、同じく男児用の便器に目印として「炎」のマークをつけている。小便で火を消すというユーモアが子どもたちにも大好評で、実際にトイレ掃除も楽になっているという。ちなみに家庭用の洋式便器で立って用を足すと、男性用の便器よりも何倍も外への飛沫が多くなるらしい。感水紙による実験によると、一日七回の小便で、床への飛沫は微細なものを含めて約二三〇〇滴もあったという。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820421 |