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雑学大全2生物の不思議 > 昆虫

カタツムリ
【かたつむり】

「ヤリ」を出したカタツムリは、「恋愛中」のしるし

カタツムリは、日没後と夜明け前によく動く夜行性。しかし、乾燥が著しいときや気温が低いと休止しているが、雨が降って湿度が上昇すると昼間でも活動をする。梅雨の時期に、アジサイの葉っぱの上や道ばたでよく見かけるのは湿度の影響だ。よくよく見てみると、ぬうっとヤリを出しているときがある。これは恋愛中のときに出すもので、「恋矢」といわれており、石灰質の透明な針である互いに相手の恋矢の根元をくすぐったり、からませたりして刺激し合い興奮を高めるそして最高潮になったとき交接器と呼ばれるものを矢の根元に入れて生殖する。カタツムリのほとんどは、雌雄同体の動物でオスとメスの区別はないが、雌雄両性の生殖器を持っているため、違う個体が互いに交尾して精子を交換する。生殖期はおもに梅雨の時期であるが、春から秋まで交尾がおこなわれる。繁殖期になると、大触覚の間から頭瘤というこぶ状のものが出てきて性フェロモンを分泌することが知られている。また、相手がいないときには自家受精することがある。生殖後は両方母親になり、土中に深さ約七センチの穴を掘って、一度に二〇?四〇個の卵を産む。卵は直径二?三ミリの球形で、石灰質の殻で包まれている。気温によって孵化までの期間は異なるが、二?四週間で幼貝になる。寿命は種類にもよるが、一年半?四年くらいで、産卵後数カ月で親貝は死亡する。なお、いまとなってはレストランでおなじみの「エスカルゴ」。これは中部ヨーロッパに広く分布する食用のカタツムリで、フランス料理では「エスカルゴティエール」といわれる。ふんわりとしたバターの香りとガーリックの風味は濃厚なエスカルゴと相性がよく、熱々のうちに食べるとたいへん美味である。日本に生息するカタツムリは、恋矢があるため食べられないから、間違っても口にしないように。




東京書籍 (著:東京雑学研究会)
「雑学大全2」
JLogosID : 14820164

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編集:東京雑学研究会
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サイズ:25.6x18.4x3.6cm(B5判)
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ISBN:978-4487801305

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