SOS
【えすおーえす】
何を略した言葉?実は何の意味もなかった「SOS」信号!
危険を知らせるサインとして誰もが知っている「SOS」。世界共通の助けを求めるサインである。だが、なぜ救助信号がSOSになったのかということはあまり知られていない。「Save Our Ship」(私たちの船を助けてください)の頭文字だという説があり、確かにもっともらしい内容の英語だが、これには根拠といえるものはなく、どうやらこじ付けらしいと考えられている。それでは、SOSの本当の意味は何か、というと、事実は小説より奇なり。「SOSという言葉自体には何の意味もない」のが真実である。意味のない言葉が、こんなに有名な世界共通の救助信号だなんて……。関東総合通信局に尋ねたところ、はっきりと理由を述べた資料は現存しておらず、確認はできていないとはいうものの、SOSとなったのは、意味を基準にしてのことではなく、「伝えやすさ」を基準にしている信号だからという。SOSをモールス信号に直すと、「トントントン・ツーツーツー・トントントン」となって単純なため、緊急の場合、打ちやすいし間違えにくいと判断されたということだ。ちなみに、このSOSは単に世界中に広く知られているということだけでなく、遭難信号を統一するために一九〇六年の国際無線電信会議で提案され、二年後にSOSは世界統一規格の救助信号として正式に決定している。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820103 |