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雑学大全2生物の不思議 > 植物

イチジク
【いちじく】

「無花果」と書くイチジクだが、実は花を咲かせる

イチジクは漢字で「無花果」と書くが、花がないわけではない。イチジクを半分に切ってみると、内側に赤いつぶつぶがたくさんあるが、これがかつてイチジクの花だったものだ。私たちが普段食べている部分は、果肉ではなく花嚢と呼ばれる部分で、イチジクは毎年六月頃、この花嚢のなかで白い花を咲かせる。そして花が咲いた後、これが熟してイチジクの種となるのだ。では実のなかでひっそりと咲いている花がどうやって受粉するのか。実は日本で栽培されているイチジクは受粉しなくても成熟できる品種に改良されているが、中東などに自生している野生に近い種ではコバチという蜂がその役目を負っている。メスのコバチはイチジクの実にもぐりこんで産卵するため、そのときにイチジクは受粉するのだ。イチジクにはオスの木とメスの木があり、オスの木の実には花粉を持つ雄花、メスの木の実には受粉をする雌花があるが、オスの木の実で花粉をつけたコバチがメスの木の実にもぐりこむと、イチジクは受粉するというわけである。しかし一方で、メスの木の実にもぐりこんだメスのコバチのほうは、雌花が邪魔になり産卵できず息絶えてしまう。メスのコバチにとっては、産卵するためにオスの木の実にもぐりこまなければならないのだ。この確率は半々のようであるが、運よくオスの実に産卵できると、コバチの幼虫は子房の内部を食べて発育し、羽化して実の外に飛び出していく。その際、雄花の花粉を体につけて出て行くのだが、それがメスの木にもぐりこむと、イチジクを受粉させるイチジク属の植物は熱帯を中心に九〇〇種近くが知られているが、各種にはそれぞれ種類の異なるコバチ類が対応していて、花粉を媒介している。イチジクとコバチは切っても切れない関係というわけだ。ところでコバチのオスは? という疑問が残るが、オスは実の中でメスと交尾し、そのメスを実の外に追い出すために力を使い果たし、そこで絶えてしまう。したがって、外を飛び回っているコバチはメスしかいない。ちなみに、イチジクは人類最古の栽培食物であるといわれている。ヨルダン渓谷にある約一万一四〇〇年前の遺跡から、野生種ではないイチジクの実が発掘され、当時の人々が食用に栽培をはじめたのではないかと考えられているのだ。地上の楽園(エデン)において、アダムとイブが食べた実も本当はイチジクではなかったかといわれている。食べた後、裸であることに気付いて恥ずかしくなり、イチジクの葉で腰を隠したという記述があるためだ。『旧約聖書』にもイチジクはしばしば登場する。日本へは江戸時代に中国から長崎に伝わったとされているが、当初は薬用として栽培されることが多かったという。




東京書籍 (著:東京雑学研究会)
「雑学大全2」
JLogosID : 14820046

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編集:東京雑学研究会
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ISBN:978-4487801305

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