【イタリアン手帳】魚介料理 >
グリル焼き

単純さゆえに奥深い、イタリア風の焼き魚料理

焼く。それは、最も基本の料理法といえるだろう。なかでも原初的なのが直火焼き。グリル焼きと称される料理だ。炙焼き、網焼きなどもこれに属する。あまり手を加えずに焼く単純さゆえに、素材の質と料理人の力量が問われる。肉を焼くイメージが強いが、南イタリアの料理では、魚もよく登場する。魚を焼く、すなわち焼き魚。日本のそれとさほど変わらなそうだが、そこはイタリアン。オリーブオイルと香草やスパイスで風味豊かに仕上げる。ソースやつけ合わせでバリエーションを持たせることも多い。写真は脂の乗ったメカジキの切り身を使い、焼き野菜を添えて。
ちなみに、イタリア語に疎いと、alla ~=「~風」としがちだが、allaは冠詞と結合した前置詞で、後に続くのは「~風」に限らないから注意。網焼きは、ai erri(アイフェッリ)ともいう。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子) 「イタリアン手帳」 JLogosID : 8541080 |