【イタリアン手帳】魚介料理 >
オーブン焼き

外はぱりっと中はジューシーに、素材をシンプルに引き立てるオーブン焼き

forno(フォルノ)=かまど、天火、オーブン。アル・フォルノは、つまりオーブン焼きのこと。素材はさまざまだが、1匹丸ごとの魚を焼く魚のオーブン焼きにこそ、シンプルかつ大胆でありながら奥の深いイタリア料理の典型を見ることができる。素材は白身の高級魚がいい。タイやスズキがよく使われるが、写真は黒ムツを使用。
魚の腹に香草とニンニクを詰め込み、オリーブオイルと塩を軽く塗ってオーブンへ。じりじりと焼ける音、徐々に漂い始める香り。淡白でありながら旨みの濃い白身に、オリーブオイルのコクと香草の香りが重なって、えもいわれぬ味わいが生まれる。外はぱりっと、中はジューシーになるのもオーブン焼きの魅力。添えるソースやつけ合わせで変化をつけることが多いが、レモンだけでシンプルに味わうのもいい。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子) 「イタリアン手帳」 JLogosID : 8541081 |