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カルボナーラ

卵黄とチーズをベースに黒コショウ、山間地で生まれた炭焼き風

「炭焼き風」。よくそう呼ばれるが、carbonara(カルボナーラ)の意味は「炭焼き職人」なので、正確には「炭焼き職人風」。かつて炭焼き職人たちが、山の炭焼き小屋に泊まりこんで作業する際に考案したのが始まりとの説がある。卵黄と、ペコリーノかパルミジャーノ・チーズ、グアンチャーレまたはパンチェッタを使った、とろりとなめらかでコクがあるソースだ。スパゲッティにからめ、仕上げに黒コショウを振るのがポイント。この黒コショウが炭の粉を表すとされている。
元はローマ地方の山間部で作られていた郷土料理。材料もそこにあるものだけを使う素朴なもののはずだったが、日本では生クリームを入れる、こってりと濃厚なレシピが広まっている。パスタは、スパゲッティのほかフェットチーネなど幅広の麺を使うこともよくある。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子) 「イタリアン手帳」 JLogosID : 8541048 |