【すし手帳】魚卵など >
むらさきうに


エゾバフンウニと同じ冷水系のうに。似たような場所に生息するエゾよりも殻は少し大きく、棘も長い。
生そのままの塩水うに(写真は北海道産)をエゾと比べると、色は淡い褐色に近く、粒(食用とする生殖巣のひと房。うに1個に5房)はやや大きく、形もしっかりしている。
ねっとり感や甘さは、エゾに半歩譲るかもしれない。それらがいっぺんに華やかに広がるエゾに比べて、いわば地味なのだ。しかし食べているうち、うに特有の複雑な快味が強く、じんわりと湧き上がってくる。この大人っぽい食味こそ、エゾも及ばないところ。
![]() | 東京書籍 (著:坂本一男) 「すし手帳」 JLogosID : 8003086 |