【すし手帳】白身など >
のどぐろ


きれいな朱紅色の魚体、淡紅色の淡泊な身と、地方によってはマダイの代用にもされている高級魚。近年はキチジ(きんき)やキンメダイと並んで人気が高い。のどの奥が黒いことからのどぐろの名がある。ただし、たとえば相模湾では沖合のマアジをのどぐろと称するなど、土地々々でさまざまな魚をのどぐろと呼ぶから注意を要する。
写真は、皮目をさっと炙った焼霜造り。ふわっとやわらかい身は瞬く間に溶けて、たっぷりの脂の甘さが口いっぱいに広がる。歯ごたえよりも味、それも白身魚の脂特有の、奥深い甘さを愛する人には好個の一品。
![]() | 東京書籍 (著:坂本一男) 「すし手帳」 JLogosID : 8003017 |