【全国五つ星の手土産】近畿 > 京都府
祇園ちご餅[三條若狭屋]
【ぎおんちごもち】

祇園祭の稚児行列にちなむ
白味噌餡を包んだ求肥餅
![祇園ちご餅[三條若狭屋]](../img/d054/temiyage230.jpg)
八坂神社・祇園祭の稚児行列が行われる日に、門前の茶屋で稚児が振舞った味噌だれをつけたちご餅は、厄を除け福をもたらすとされて洛中の評判になったという。時を経ていつしか忘れられていたこの縁起餅を復活させたのが、明治26年(1893)創業の三條若狭屋だ。大正初期に二代目主人如泉が、創意工夫を加えて祇園ちご餅として売り出した。以来、その由来と稚児を思わせる可愛い形、上品な味が好まれ、名菓として人気を保ち続けてきた。
甘く炊いた白味噌を求肥で包み、表面に氷餅の粉をまぶして竹串に刺した細長い餅で、1包み3本入り。やわらかく弾力のある求肥、甘みが印象に残る白味噌餡が後を引く一品だ。竹皮風の紙で包み、三色の短冊を飾った包装は、如泉が好んだ狂言の衣装をモチーフにしたという。ほかにも如泉の名を冠した麩焼き煎餅はじめ、品のいい京菓子が多彩に揃う。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「全国五つ星の手土産」 JLogosID : 14071829 |