【全国五つ星の手土産】東海 > 三重県
老伴[柳屋奉善]
【おいのとも】

最中と羊羹を巧みに融合
430余年の老舗の斬新な発想
![老伴[柳屋奉善]](../img/d054/temiyage210.jpg)
天正3年(1575)、近江国日野に創業後、戦国武将・蒲生氏郷の松阪築城に伴い、その御菓子司として移転。伝統を守るとともに、若い職人の自由な発想も大切にし続けているが、創業以来の代表銘菓・老伴は、今も発想のみごとさを伝える一品だ。
片面だけの最中皮と羊羹を合わせたユニークなもので、透き通るようなあかね色をした羊羹の表面は糖蜜で固め、中はしっとり。ぱりっとした皮との相性もいい。北海道産の手亡豆と岐阜県産の寒天を使用し、鮮やかな色も天然色素の紅麹が生み出すものだ。皮は上質なもち米100%。中国後漢時代の瓦をデザインした浮き彫り文様は幸福と長寿を意味する。かつては古瓦と呼んでいたが、豪商で茶人の三井高敏により、長く付き合える友・伴侶を意味する老伴に改名されたという。ほかに国学者・本居宣長ゆかりの鈴最中と宣長飴も手みやげにふさわしい。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「全国五つ星の手土産」 JLogosID : 14071809 |