【東京-五つ星の蕎麦】都内の名店88軒 > 台東区
蕎亭 大黒屋
【きょうてい だいこくや】
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一茶庵が原点
![蕎亭 大黒屋](../img/d053/soba45.jpg)
店主の菅野成雄さんは28歳のとき、そばの本で栃木県足利の一茶庵を知り、そのそばを食べて感動したという。それが菅野さんのそば職人としての腕を磨くきっかけとなり、神田にあった一茶庵で4年修業し、昭和52年に現在地のすぐ近くの柳通りに店を構えた。
だが、客足は少なく、また一から修業をと考え、週1回の店の休みを利用して群馬県太田まで14年ほど通い、一茶庵の創業者・片倉康雄氏の薫陶を受けた。「師匠からは素材のこと、粉の配分のこと、さらに道具にいたるまで、そばに関してのすべてを学びました」と、当時を振り返る菅野さん。
現在地に移ったのは昭和61年。2階にそばの道具が所狭しと置かれ、その一角で粉を挽き、そばを打つ。そばはせいろが基本で、あたたかいそばはない。「おいしいものをつくるために、よい素材を求める努力と、手間はおしみません」。こだわりではなく、店としてあたり前のことだという。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京-五つ星の蕎麦」 JLogosID : 14071244 |