【東京五つ星の魚料理】日本料理 > 豊島区
茶懐石料理 和幸(閉店)
【ちゃかいせきりょうり わこう】
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素材を生かすにはまず素材から
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主人の高橋一郎さんは、辻留の先代・辻嘉一氏について修業中のある日、先代に連れられて美と食の大家・北大路魯山人のもとに出かけた。そのとき、魯山人が先代に出してきたのが葉唐辛子。帰りがけに「いいよ」といわれて食べた、その味が忘れられない。「葉唐辛子がね、生きてるんです。それ以来、この味が自分の料理の基本です」
辻留では一にも二にも材料の吟味。加えて素材の味をいかに生かすかを葉唐辛子に教わって、今やこの世界で知らぬ人とてない「和幸」の味の基礎が完成されてゆく。
素材の味を生かすには最良の素材でなければならない。鱧なら明石の内海、鯛は明石の由良浜。松茸は山が冷えた岩手から、次に京都。それでも1kg 10本として、使えるのはせいぜい6~7本。そんな素材を経験と信念から生かした料理に、枯淡の凛々しさがあふれているのは当然か。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「東京五つ星の魚料理」 JLogosID : 14071071 |