【東京五つ星の魚料理】すし > 台東区
弁天山 美家古寿司 総本店
【べんてんやま みやこずし そうほんてん】

気取らず手はかける、粋な江戸前

慶応2年(1866)、鐘撞堂弁天山の麓に創業したこの店は、以来当地から動くことなく140年あまり。平成20年夏には内装・装備を総取っ換えして、木の香も新しく生まれ変わった――けれど、京壁など全体に淡褐色がベースの店内は明るく渋く、改装前の雰囲気を残している。
付け台に立つのは、江戸前を握って五代目の主人・内田正さんだ。「酢飯とワサビ、きちんと仕事したタネと煮切り。この4つのバランスを食べていただく」のが、美家古のすしだという。すしを食べるすし屋なんだから、酒は食前酒程度に、とも。酢洗いや酢漬け、煮たり昆布で締めたりと、酢飯に合わせて下ごしらえしたタネ。複数の醤油と複数のだし、それに味醂を加えて煮立たせた煮切り。「仕事することで魚本来の味が倍増する」と語る主人が握るすしは、熱いお茶をお供につまむのが一番のようです。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「東京五つ星の魚料理」 JLogosID : 14071052 |