【東京五つ星の肉料理】鳥肉料理 > 杉並区
とり成
【とりせい】

連夜の繁昌は熱意と創意の賜

新橋の「鳥康」で根っから手づくりの焼き鳥を仕込まれた店主・清村慎司さんが、奥さんの晴美さんと二人息をそろえて立ち働く。店は駅近くの川端商店街通りにあり、サラリーマンやOLはもちろん、若者やミュージシャン、芝居関係者など中央線沿線に特徴的な人種を多く集めて繁昌している。
肉は青森県産の新鮮な鶏肉を、毎日部位で仕入れてさばく。刺し身だけでも7種類もそろえるから、作業は大変だ。串用の定番のほか、よそではちょっとお目にかかれない珍品もいくつかある。
焼き鳥おまかせコースの7品のうち、レバーとつくねがたれであとは塩。レバーにはピーナッツバターが塗ってあり、つくねはウズラの卵をつけて食べるが、これがまた実によく合う。
火は備長炭、塩は徳島産の粗塩、たれは「鳥康」仕込みの秘伝の注ぎ足し、調味料なら黒七味。加えて創意と工夫だから、毎夜のように顔を出す客がいてもちっともフシギはない。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子/選) 「東京五つ星の肉料理」 JLogosID : 14070887 |