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旬のうまい魚を知る本 >

▼志津川だけ(?)の伝統料理「ひらもの」

三陸海岸南部の志津川(しづかわ)町では、正月の膳にババガレイが並ぶ。その漁師町で民宿「松波荘」を経営する漁師の阿部孝義さんはこう教えてくれた。
「ここらは魚が豊富だから、ナメタが特別にうまいとは思わないけどなあ。理由はおれにもわからないけど、ここらでは昔から正月には必ず食べることになっているんだ。料理も独特だなあ。ナメタを天日に干して、いろいろな野菜と一緒に醤油味で煮るんだ。この料理を『ひらもの』と呼んでいる。もっとも、若い世代では漁師でも正月に食べない人はいるよ。伝統がすたれるのは残念だけど、正月のナメタは高価だから仕方ないともいえるね」
ぼくの取材の限りでは、宮城県の広い海岸線でも、「ひらもの」という興味あるババガレイ料理を受け継いでいるのは、ここ志津川だけである。ほかの浜では、いわゆる煮付けを正月料理の一つとして並べている。あるいは以前は「ひらもの」だったのが簡素化されて煮付けになったのかもしれない。




東京書籍 (著:東京書籍)
「旬のうまい魚を知る本」
JLogosID : 14070613


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 東京書籍「旬のうまい魚を知る本」

出版社:東京書籍[link]
編集:東京書籍
価格:1,836
収録数:650匹
サイズ:18.6x13x2cm(四六判)
発売日:2002年8月
ISBN:978-4487797776

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