【旬のうまい魚を知る本】 >
▼メバチ漁獲高35億円以上のマグロの町

メバチは目玉が大きくてぱっちりしているのでこの名がある。英名がビッグ・アイ・ツナ。赤道をはさんで南北緯度35度までの広い海域に分布し、マグロの中でもっとも漁獲量が多い。味はクロマグロ、ミナミマグロ、キハダに次ぐとされる。もっともマグロ通にいわせると、秋に獲れる生メバチのおいしさは、クロマグロに劣らないとか。
宮城県気仙沼市はマグロの町として知られる。全水揚げ高は例年280億円から300億円。そのうちマグロ延縄(はえなわ)漁でおよそ100億円。これには混漁獲されるサメも含まれているが、延縄漁による水揚げ高としては、まず日本一のはずだ。メバチ漁獲高はそのうち例年35億以上というから半端な額ではない。ここでうれしいのは生で水揚げされるメバチが多いこと。生マグロがどうしても食べたくなると、ぼくがこの町へ足を向けるのはそのためだ。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070493 |