【旬のうまい魚を知る本】 >
▼水管だけでなく、ハラも美味

調理師でもある坂口さんが、獲ってきたばかりのミルクイガイを持って厨房に立った。
「ほかではクロミルの目だけを食べてるようだけど、ここでは目の皮とヒモの膜以外は全部食べてるよ。ハラも食べる。トローンとしてうまいもんです」
包丁を殻に差し込んでこじ開ける。貝柱を切り離し、殻から身を取り出す。水管と本体(坂口さんがハラと呼ぶ部分)を切り離し、水管とヒモも切り離す。水管の黒褐色の皮をむいて、縦に包丁を入れて流水でよく洗う。これを適当な大きさに切り分ける。こうして、あっという間にミルクイガイの水管もハラもヒモも刺身になった。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070474 |