【旬のうまい魚を知る本】 >
▼豊後水道で育ったウルメイワシは特別に美味

ウルメイワシは丸干しや目刺しなど、多くは塩蔵品に加工されて酒の肴として珍重される。丸干しでは大分県米水津(よのうづ)村産がぼくのお気に入りだ。豊後(ぶんご)水道に突き出た鶴見半島の南側一帯を占める米水津村は、人口1600人余りなのに、水産加工会社が16軒。当然のように、干物作りの技を切磋琢磨する。そのうえ全国に名を響かす関サバや関アジ、城下ガレイが育つ豊後水道の魚を原料にするのだから、米水津村の干物がまずいわけがない。ここの丸干し1尾で、ぼくは1合をおいしく飲める。自慢にはならないけれど。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070335 |