【旬のうまい魚を知る本】 >
▼雪の降る頃がマダラ漁の最盛期

日本近海のマダラは茨城県以北の太平洋側、島根県以北の日本海側に生息する。夏季は深場に、冬季は浅場に移動する。マダラ漁はその冬季の産卵時期を狙って、底曳網、延縄、刺し網などの漁法で行われる。漢字で「鱈」と書くのは、雪の降る頃がマダラ漁の最盛期だからであろう。
タラの語源は背面と体側に多くの不定形の斑紋、すなわちマダラ模様があり、このマダラのマが略されたと考えられている。またフトハラ(太腹)の意味という説もある。なお、よく知られていることではあるが、タラコはマダラの卵ではなく、スケトウダラの卵である。マダラの卵は真子とよばれ、煮付けや和え物に利用されることが多い。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070304 |