【旬のうまい魚を知る本】 >
▼卵を持った冬から早春に味の本領発揮

イイダコは十数センチ前後の小型のタコ。北海道以南の日本各沿岸の水深10メートル前後の砂泥に多く生息する。正徳2年に作られた『和漢三才図会』に「蒸飯の如く味も亦然り。故に飯蛸と名付く」とある通り、冬から早春のイイダコの胴に飯粒に似た卵がびっしりと詰まっていることから、この名がある。
旬は卵を抱えた頃で、ほかの時期は市場価値が極端に下がる。それほど飯粒入りのイイダコは美味ということである。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070239 |