【旬のうまい魚を知る本】 >
▼瀬付きアジは1キロ2500円の高値!

南房総の富浦町(千葉県)では、「小釣り」と呼ばれる漁師たちが、年間黄アジを狙っている。夜明けとともに一人で船を出し、ていねいに1尾ずつ釣り上げ、船の生け簀に生かしておく。夕方5時の入札に合わせ、氷で締めて水揚げする。漁から帰ってきた漁師の一人は、黄アジの人気ぶりをこう説明した。「中小アジならば1キロ2500円前後の浜値が付き、高価だからほとんどが東京の料理屋に行ってしまう。わたしらもめったに食べられない」。ここでいう中小アジは15~30センチ。ちなみに13センチ前後をジンタ、10センチ以下はマメと分けている。中アジであれば1キロで6~7尾。2500円ならば、1尾当たり400円前後になる。しかもこの価格は浜値だから、料理屋の膳に上るときはよほど高価であろう。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070150 |