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旬のうまい魚を知る本 >

▼殻の中に含まれるホヤの汁が隠し味

なにしろ奇怪な姿だから、殻ごとのホヤを入手しても初めての人は困ってしまうだろう。ホヤは次の手順で下おろしする。殻の上下の端を切り取ってから、殻ごと縦に切る。中の身を殻から引きはがし、内臓とフンを取り除いて真水で洗う。ホヤはキュウリの薄切りを浮かべた酢の物にすることが多く、歌津町の人たちはこのとき産地ならではの隠し味を使う。殻の中に含まれるホヤの汁を酢に少量加えるのだ。「こうするとホヤ独特の香りを楽しめるよ」という。
歌津町にはホヤ料理を得意としている民宿が何軒かあり、ゆでホヤやてんぷらなどの浜の味を楽しめる。そのなかで家庭でも簡単に作れるホヤ雑炊をぜひ紹介しておきたい。おかゆにホヤの身を加えて混ぜ合わせ、塩で味をととのえるだけ。煮えすぎないうちに火からおろして、熱いうちに食べること。うっすらピンク色に染まったホヤ雑炊は、えぐみと甘みを含んだほのぼのとした味わいで、ほかのホヤ料理ほどくせがない(と思う)。




東京書籍 (著:東京書籍)
「旬のうまい魚を知る本」
JLogosID : 14070145


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 東京書籍「旬のうまい魚を知る本」

出版社:東京書籍[link]
編集:東京書籍
価格:1,836
収録数:650匹
サイズ:18.6x13x2cm(四六判)
発売日:2002年8月
ISBN:978-4487797776

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