【旬のうまい魚を知る本】 >
▼味噌少しのシジミ汁

十三湖畔に建つ民宿兼食堂の「和歌山」でシジミの味噌汁を注文して仰天した。シジミはてんこもり、汁はシジミのエキスで白く濁り、まるでとんこつスープのようだ。「ここらでは塩7・味噌3といって、まず塩で味つけをしておいて、少量の味噌で味加減を見るんです。味噌を入れすぎるとシジミの風味が損なわれます。だからここらの人は味噌汁といわずに、単におつゆ、あるいはシジミ汁と呼びます。ほかの具は入れないでシジミだけです」と店主。
十三湖のシジミ漁は3月から始まり、4月10日から本格シーズンにはいる。7月20日から8月20日までは一部を除いて禁漁で10月10日まで続く。ここのシジミは夏が旬だ。
![]() | 東京書籍 (著:東京書籍) 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070111 |