涙腺
【るいせん】
涙腺は、年をとっても弱くならない
年をとると「涙腺が弱くなる」といわれるが、本当だろうか。涙腺とは涙が出る器官のことだが、その器官自体が涙の出る出ないを司っているわけではない。つまり、涙腺に強弱はないのである。しかし、確かに年をとってくると涙もろくなる人が多くなるが、これはなぜだろう。実は、涙を出す命令を出している大脳の機能が関係している。たとえば、何かに感動して涙が出る場合、脳の下の部分にある視床下部が刺激され、そこから自律神経を通じて涙腺に「涙を出せ」という命令がいく。つまり、本来は、大脳のコントロールの仕方次第で涙もろいかそうでないかが決まるのだ。だから、言い方として「涙腺が弱くなる」という言い方は生理学的には間違いで、堅苦しいが、正しくは「大脳の視床下部の抑制力が弱くなる」となる。実際に、お年寄りがお孫さんの姿に感動したりすることは、大脳そのものの抑制力が弱くなるというよりは、年を取るにしたがって、人恋しく、さびしくなったり、人の親切のありがたみがよくわかるようになったりと、いい意味での感情の幅が大きくなって、より感動しやすくなるということなのである。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820956 |