MENU
    全辞書一括検索 by JLogos

雑学大全2ヒトの不思議 > 人物

吉田茂
【よしだしげる】

ワンマン宰相の処世術「ジョーク」

戦前の外交官という肩書きと、敗戦による人材の不足から、終戦直後の東久邇宮内閣と幣原内閣で外相の座に就いた吉田茂は、公職追放となった鳩山一郎の後を継いで自由党総裁となって首相の座につく。ところが、新憲法下の議院内閣制の実施で、選挙をして国会議員にならなければ、総裁の地位も首相の肩書きもなくすという状態に追い込まれてしまう。そこで、地盤を実父の故郷高知県に定め、一九四七(昭和二二)年、日本国憲法下での最初の選挙に臨むことになった。かつて実父が、この土地で立候補し、当選したことがあるとはいえ、苗字も異なる吉田本人を土佐っぽと見る地元の人は少ないおまけに、彼はお坊ちゃま育ちだから座談は上手でも演説は最も苦手とするところだ。それで選挙運動はしなければならぬと街頭演説をおこなうことになった。壇上に上がった吉田が外套を着たままなのを、聴衆が「演説をするなら、外套くらい脱ぐのが礼儀だ!」と野次を飛ばした。すると、彼は悠揚として迫らず、こう切り返したという。「なに、外套を着てするからガイトウ演説なんだ!」と。五次にわたる内閣の最後は、「バカヤロー解散」。彼は処世術は、ガンコとジョークであった。




東京書籍 (著:東京雑学研究会)
「雑学大全2」
JLogosID : 14820935

この辞典の個別アプリ

雑学大全2
浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾アプリ。

【辞典内Top3】 火元責任者  手のひらを太陽に  ポンコツ  
【関連コンテンツ】

関連辞書

雑学大全 暦の雑学事典 日本史の雑学事典 道と路がわかる事典 

関連書籍

 東京書籍「雑学大全2」

出版社:東京書籍[link]
編集:東京雑学研究会
価格:2,160
収録数:1000
サイズ:25.6x18.4x3.6cm(B5判)
発売日:2004年8月
ISBN:978-4487801305

JLogosPREMIUM(100冊100万円分以上の辞書・辞典使い放題/広告表示無し)は各キャリア公式サイトから

             × 閉じる

収録辞書全リスト