鼻水
【はなみず】
鼻水の色って、どうして変わるの?
鼻水にもいろいろ色がある。無色透明でさらさらしている鼻水もあるし、青みがかっていたり、黄色っぽかったりする。なぜだろうか。まず、鼻水というのは、無色透明の水様性鼻漏のみをいうらしい。そのほかのものも総合して、鼻からたれてくるものは「鼻汁」という。鼻汁の色や状態は疾患と関係が深い。慢性副鼻腔炎の場合は黄色くて粘り気のある鼻汁、急性副鼻腔炎の場合は黄色くてさらさらした鼻汁、どちらも顔の骨のなかにある鼻の近くの空洞である副鼻腔の粘膜に炎症が起こり、膿が溜まるため色がつく。つまり、鼻汁の色は、細菌感染を起こした好中球という鼻のなかの白血球が膿になったときの色なのだ。好中球の数が多ければ、より黄緑色が濃くなり、少ない場合は黄色っぽくなる。この病気、ひどくなると、かつては蓄膿症と呼ばれていたが、いまは副鼻腔炎というのが一般的だ。なお、アレルギーや急性鼻炎の場合は、鼻汁に色はつかずに無色透明になる。とくにアレルギー性鼻炎の場合は、花粉やダニなど、アレルギーの原因物質と抗体が反応して結合してしまい、鼻の粘膜神経と血管を刺激してしまうために起こるので、粘液だけが大量につくられて、つらいのである。いわゆる花粉症などの鼻汁も、この透明のものである。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820716 |