大便
【だいべん】
ダイエットや断食中に出る便の成分は、細胞の残りカス
飲み物以外をすべて断つ「断食」でダイエットをする人がいる。断食ダイエットは、もちろん長期戦ではなく、短期集中での勝負となる。断食ダイエットに挑んだ人から、こんなセリフが聞けるかもしれない。「断食して食べ物をまったく食べていないのに、大便が出るんだよね」と。断食ダイエットをはじめる前にドカ食いでもして、お腹にたくさんの食べ物を溜めていたのだろうと思えなくもない。それが断食中に、少しずつ排泄されていただけであろうと。しかし、一週間断食したとしても、大便は出るようだ。それはいったい、なぜだろうか。そもそも大便は食べ物のカスであって、食事をしなければ出ないというのが常識的な考えだろう。それならば、その成分にはどんなものが含まれているのだろうという疑問がわく。大便には、腸内菌、古くなって腸壁から自然とはがれ落ちた細胞、分泌された粘液などがたくさん含まれている。つまり、食べ物のカスのみではないのだ。それらは大便の主成分である水分や食べ物のカスとともに体外へ排泄される。しかも、一回の大便の量の三分の一から二分の一は、はがれ落ちた腸内細胞、腸内細菌、体内分泌物などで占められているという。そんなわけで、断食中にも大便が出るというのは当たり前だったのだ。これからは、断食ダイエットに挑んでいるのにウンチが出ても驚かないでほしい。それはあなたの腸内で仕事を終えた細胞たちであるのだから。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820516 |