相対性理論
【そうたいせいりろん】
「暇だった」から生まれた相対性理論!?
二〇世紀最大の理論物理学者といえば、アインシュタインだろう。彼の相対性理論は、その内容は知らなくとも、誰でもその名だけは知っている有名な物理学の理論である。物理学の様々な領域にわたって業績を残しているアインシュタインだが、「特殊相対性理論」のほか、「光量子仮説」「ブラウン運動の理論」という、二〇世紀の物理学の礎ともいえる三つの理論を提唱した。その三つの理論は、「奇跡の年」と呼ばれる一九〇五年に発表されたのだが、当時の彼の本業は物理学者ではなくスイスの連邦特許庁の役人だった。いわば公務員のようなものである。彼は一九〇二年から七年間、そこで特許申請されたものの合否審査を担当していたという。一介の公務員が、なぜこんなにも輝かしい業績を残し、歴史にその名を残すことができたのだろうか。理由の一つに「暇だった」ということが考えられる。アインシュタインは、暇な時間には当時の最先端の物理学雑誌を読みあさり、自論を展開、確立していったと考えられている。とはいえ、暇だからといって物理学の研究に精を出す人は限られているだろうし、どんなに暇だからといって、普通の人が相対性理論を思いつくわけはない。やはり「アインシュタインは天才だったから」というひと言につきるのかもしれない。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820497 |