坂本龍馬
【さかもとりょうま】
一四歳まで「おねしょ」していた維新の立役者!?
明治維新の立役者、坂本龍馬は、驚くべき先見性を持ち、剣術に長けた英雄というイメージが強いが、幼い頃には、およそ英雄らしからぬエピソードばかりが残っている。龍馬は裕福な家に生まれた末っ子である。両親や兄、姉たちにかわいがられ、お坊ちゃまとして育った。甘やかされたせいなのか、鼻を垂らした泣き虫で、いつも近所の子どもたちにからかわれていたようだ。勉強もからっきしダメで、塾も続かず、おまけに一四歳までおねしょが治まらなかったという。そんな龍馬が変化したのは、一二歳で母親が亡くなり、四歳年上の姉、乙女めが龍馬の教育をするようになってからである。乙女は母親代わりになって、読み書きや剣術を教えた。そして一八四八(嘉永元)年、一四歳になった龍馬を日根野道場に通わせたのである。これにより龍馬は大きく変化した。剣術が楽しくて仕方がなかったようで、一日中稽古に励みはじめた。その途端、おねしょはピタリと治まり、泣き虫も姿を消して、瞬く間に英雄らしき片鱗を見せはじめたのだ。もし龍馬が道場に通っていなかったら、日本の夜明けはなかったかもしれない。
| 東京書籍 (著:東京雑学研究会) 「雑学大全2」 JLogosID : 14820345 |