MENU
    全辞書一括検索 by JLogos

雑学大全2地理 > 場所

猪苗代湖
【いなわしろこ】

酸性が強いため、魚がほとんど棲まない湖

福島県のシンボルとして全国に知られて名高い猪苗代湖。日本で四番目に広い湖で、磐梯山を湖面に映す美しい水面が印象深い。さぞや自然の恵みも豊かであろうと想像するが、美しい水の色に関係なく、実は魚がほとんど棲まない環境にある。実際に猪苗代湖にはウグイやフナぐらいしか魚がいない。水が美しいのに魚が棲まないというのはどういうことなのか。もちろん、工場廃液で汚染されているとか、化学物質が含まれているとかいうような物騒な話ではない。湖に魚が少ない原因は、稚魚の餌になるプランクトン少ないからである猪苗代湖は、「貧栄養湖」なのである。では、水質が悪いのではないかといいたいところだが、決してそういうわけでもない。その原因は、温泉の源泉と関係が深い。猪苗代湖に流入する長瀬川の最上流である硫黄川は、その名の通り、源流付近に中ノ沢・沼尻温泉の源泉があるため弱酸性になっている。徐々に薄められるとはいうものの、何せ安達太良山の火口付近から流れ出た弱酸性水なので、湖水の平均PHは四・九。プランクトンは、酸性に弱いため、この湖では繁殖できないのだ。餌がないのだから、もちろん魚は棲みにくいということになる。かつて、コイやウナギの養殖も進められたことがあったそうだが、結局うまくはいかなかった。「綺麗なバラには棘とげがある」という言葉があるが、猪苗代湖の場合、「綺麗な水には酸がある」なのだ。




東京書籍 (著:東京雑学研究会)
「雑学大全2」
JLogosID : 14820053

この辞典の個別アプリ

雑学大全2
浜の真砂は尽きるとも,世に雑学の種は尽きまじ。新たな1000項目で帰ってきた,知的好奇心をそそる雑学の集大成第2弾アプリ。

【辞典内Top3】 火元責任者  手のひらを太陽に  上総・下総  
【関連コンテンツ】

関連辞書

雑学大全 暦の雑学事典 日本史の雑学事典 道と路がわかる事典 

関連書籍

 東京書籍「雑学大全2」

出版社:東京書籍[link]
編集:東京雑学研究会
価格:2,160
収録数:1000
サイズ:25.6x18.4x3.6cm(B5判)
発売日:2004年8月
ISBN:978-4487801305

JLogosPREMIUM(100冊100万円分以上の辞書・辞典使い放題/広告表示無し)は各キャリア公式サイトから

             × 閉じる

収録辞書全リスト