【イタリアン手帳】魚介料理 >
カルトッチョ

開けると立ち上る湯気と香り、旨みを封じ込める紙包み焼き

カルトッチョは紙包み焼きのこと。イタリア料理ではよく登場するが、日本では少々なじみが薄く、その語感からもイメージしにくい。carta(カルタ)=紙といえば理解しやすいだろうか。素材には肉や野菜も使われるが、この料理の持ち味が最も発揮されるのは、やはり白身魚だろう。
写真はオナガダイを使用。軽くソテーしてスープや野菜、キノコ、アサリなどとともに紙に包んでオーブンへ。焼き上げて紙を開けると、湯気とともに香りが立ち上る。蒸し焼きになった魚は、添えた貝や野菜の旨みも吸い込んで、ほんわりふっくら。メニュー名としては普通、素材名の後にal cartoccio(アルカルトッチョ)とつなげるが、Cartoccio di(カルトッチョディ)の後に素材名がくることも。スズキの紙包み焼きCartoccio di branzino(ブランジーノ)など。ちなみにアルミホイル包み焼きでもカルトッチョという。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子) 「イタリアン手帳」 JLogosID : 8541084 |