【イタリアン手帳】前菜 >
パンツァネッラ

パンと野菜を彩りよくトスカーナ風田舎サラダ

pan(パン) は、そのままパンのことで、つまりはパンを使ったサラダ。素朴なトスカーナ料理の一つで、元々はかたくなった残り物のパンを利用するために生まれたという、まさに庶民の料理だ。本来はパーネ・トスカーノという塩の入っていない水と小麦粉だけで作るパンを使うが、特に決まりがあるわけではない。
ひと口大にちぎったパンを野菜と合わせて、オリーブオイルやワインビネガーを回しかける。野菜は、トマトやタマネギ、キュウリ、豆などなんでもよく、フレッシュバジルの香りもよく合う。写真のパンはあらかじめ湿らせて口当たりをよくしているが、軽く焼いてカリッとした食感を楽しむ場合も。いかにも庶民的で気さくなサラダだが、合わせる食材によっては高級な一皿ともなりうる。
![]() | 東京書籍 (著:岸 朝子) 「イタリアン手帳」 JLogosID : 8541015 |