【すし手帳】光りものなど >
いわし


体側に7個前後の黒点が一列に並んでいることから「七つ星」とも称される。なにしろ足の速い魚だから、とにかく鮮度を保つのが難しい。
梅雨どきの新鮮なマイワシは質のよい脂がたっぷりのって、本当にとろけるようだ。脂は濃いがしつこからずべとつかず、するするっとのどを滑ってゆく。千葉県銚子産などの中羽(中サイズ)や大羽が最上といい、写真のいわしは銚子産の、中羽の半身を握ったもの。皮目を残した身にさっくりと包丁を入れ、あさつきと生姜を小ぎれいにあしらって、魚、特に青魚好きには文字どおり垂涎ものの一品。
![]() | 東京書籍 (著:坂本一男) 「すし手帳」 JLogosID : 8003004 |