【暦の雑学事典】5章 季語と年中行事の雑学 > 水無月
早乙女
【さおとめ】

水無月は田植え月
早少女とも表わすが、年齢に関係なく田植え仕事をする女性をいう。紺絣に赤い帯、紺の手甲、脚絆、赤だすき、白手ぬぐい、菅笠というハレ姿に盛装するのは、もともと田植えは祭事だったからだ。翌々年のことをサ来年というように、早乙女のサは接頭語であるといわれるが、サには神の稲という意味がある。田植え後にサノボリ・サナブリ(早上り・早苗饗)と称して祝う風習があるのは、サ(稲)の神が天に昇るという信仰に由来するという。
![]() | 日本実業出版社 (著:吉岡 安之) 「暦の雑学事典」 JLogosID : 5040144 |