【暦の雑学事典】5章 季語と年中行事の雑学 > 長月
早生・中稲・晩稲
【わせ・なかて・おくて】

収穫期でわかる稲の品種
成熟期の遅速によるイネの品種の分類。早生・中稲・晩稲は、初秋・仲秋・晩秋にほぼ対応する。
イネは三~四月頃に種モミがまかれ、穂が出て受精したのち、乳熟期・黄熟期・完熟期という成熟段階を経て収穫される。大部分は九月下旬~一〇月中旬が収穫期の中稲である。早場米として出荷される早稲の成熟期は、中稲よりも一か月以上も早く、千葉県南部では八月中旬に収穫が始まる。冷害対策としても早生種がつくりだされ、明治以降は北海道でも栽培できるようになった。晩稲は中稲よりも二週間ほど遅く、一〇月下旬~一一月初め頃が収穫期となる。
![]() | 日本実業出版社 (著:吉岡 安之) 「暦の雑学事典」 JLogosID : 5040166 |