【東京-五つ星の蕎麦】都内の名店88軒 > 葛飾区
玄庵
【げんあん】

最高級の蟻巣石でそばを挽く

4階建てのビルは一見普通のビルだが、2階に上がり暖簾をくぐると、そこにはどっしりとした洋と古き和の空間が隣り合っている。テーブル席のテーブルやイスは19世紀のものといわれるアンティークな家具。掘りごたつ式の個室はワラを入れた泥壁に油障子の古民家風。BGMにはジャズを流す。
洋と和が不思議に溶け込み、新鮮な雰囲気をつくり上げている店内を設計したのは、もと家具屋で古美術のコレクターでもあった店主の貝塚隆雄さん。「そばや料理はもちろんのこと、お客さまに喜ばれる店づくりを目指して、和洋を取り入れた内装にしたんです」。長居をしていく客も多いという。
そばは、〝食の安全と安心〟をモットーに生産履歴を公開している北海道黒松内、茨城県金砂郷、栃木県益子町の農家と契約済みの玄そばを、最高級といわれる数少ない蟻巣石の石臼で自家製粉した手打ち。二八、十割、粗挽きの3種類を打つ。つゆは甘めの濃い口で、ふくよかな味わいが楽しめる。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京-五つ星の蕎麦」 JLogosID : 14071287 |