【東京-五つ星の蕎麦】都内の名店88軒 > 中央区
手打ち蕎麦 成冨
【てうちそば なるとみ】

そば湯も魅力

元ゴルフ雑誌の編集に携わっていた店主の成冨雅明さんは、「ほそ川」(148頁)のそばに魅せられて、この道に入ったという。「とにかく食べれば食べるほど、すごいそばだと思いました」。ほそ川のそば教室に通い、さらにご主人の細川貴志さんに弟子入りし、自分のやりたいそば屋の目標が見えてきた平成16年11月に、この地に手打ちそばの店を開いた。
そばは、つなぎなしの十割。茨城、北海道、長野産のそばを剥き身で仕入れ、毎朝、石臼で挽く。その日に打つそばは、たとえば茨城と北海道のように、産地ごとに打ち分けた2種類。おかわりすれば2種類のそばが味わえる。せいろのほか成冨さんの自信作は、ごぼうのかき揚げそば。ごぼう本来の風味があり、つゆとのバランスもいい。もうひとつ、そば湯もおすすめ。こってりとした、まるでポタージュのような濃さで、つゆとの相性は抜群だ。成冨さん曰く「そば作りも本作りも、クリエイティブな面では同じですよ」。元編集者らしい言葉だ。
![]() | 東京書籍 (著:見田盛夫/選) 「東京-五つ星の蕎麦」 JLogosID : 14071236 |